9月に麻酔モニターを新調しました。
これまでの装置も性能は申し分なかったのですが、
麻酔は命に関わるものですから、最新のものにしました。
これで、体重の軽い小さな動物でも安定して
心電図、血圧、酸素濃度、呼吸などのモニターができます。
麻酔中のスタッフが一人増えたような心強さです。
獣医療における麻酔
くじらは「麻酔」というものを重要視しています。
特に麻酔中の疼痛管理については
症例ごと、手術ごとに検討し、
動物の負担が最も少ない形を考えています。
必要であれば麻薬も使用します。
以前は、
静脈麻酔「ピュッ」、
ガス麻酔「クタッ」、
みたいな麻酔が主流でした。
どちらの麻酔も痛みについては考えられておらず、
動物を動かなく(不動化)することを
中心に考えられていました。
現在は幾つかの鎮静剤、鎮痛剤、筋弛緩剤、局所麻酔を
用いて痛みや不安を手術前からコントロールすることが
重要と考えられています。
その方が手術後の回復も早いことが証明されています。
また、体の負担が少なくなるようにそれぞれの薬剤の量が
少なくなるように考えます。
この考え方になってから手術中の血圧などのバイタルは
格段に安定するようになりました。
(マルチモーダル鎮痛と呼ばれています。)
「犬猫は痛みに強いから」というのは昔の迷信です。
マルチモーダル鎮痛の考えが普及してからは
手術後に痛みのせいで眠れない子や
ヒンヒンと鳴き続ける子はいなくなりました。
動物の苦しみを減らすために
日々獣医療は進歩しています。
進歩に乗り遅れないように今日も頑張ります。
犬猫の眼科の診察なら!
東京都府中市のくじら動物病院へ。
東京都府中市新町1-52-1
TEL.042-319-8902
動物は痛みに強いなんてうそですよね。本当は痛いのに我慢しているだけです。
小梅、一回だけ、避妊手術で麻酔のお世話になりました。小さい子ほど、麻酔コントロールが難しいと思いますので、最新機械を入れられたこと、患者さんのおうちの方も喜んでいらっしゃると思います。
小梅の手術後しばらくは・・・じーっと耐えて、時には私たちに訴えるような目で震えて座っていました。抜糸後は元気になりました。